年末年始に大寒波襲来と施設被害を心配いたしましたが、大した被害もなく無事新しい年を迎えることが出来ました。改めて、明けましておめでとうございます。先の衆院戦ではアベノミクスの継承が選択され、成長戦略をさらに推し進め「今の道を進む」との審判が下されました。選挙戦では農業問題はほとんど触れられませんでした。逆を言えば、保守的な農業者の反感を買うのを避けるためだったのでしょう。TPPに高齢化に人口減少社会と問題山積の現状は待った無しの危機的状況のはずにも関わらず、何の争点にも上がらなかったのはいかがなものか。
そのような状況の中で唯一明るさを感じたのは地場新聞の熊日に、有機ベビーリーフで日本一の生産量を誇る果実堂(熊本市)がトヨタ自動車と業務提携(資本参加)し、トヨタ自動車の資本が生産法人の果実堂に入ったという記事が目に留まりました。これで果実堂は更なる生産の効率化としてトヨタの「カイゼン」という絶好のノウハウという果実を手に入れたのだ。トヨタにしても先に農業生産法人は立ち上げているものの成功事例としてのノウハウを吸収する事が出来、まさにウィンウィンの関係となる。民間企業の蓄積されたノウハウを農業界に下ろす事は、今まで保護という規制の檻に閉じ込められ保守的というか、なかなか進化出来ずにきた農業界のよき見本となることをぜひとも期待し、今後の見本としたいところです。
現場は2日より採花作業が始まり5日の初市に向け、アリアム「スネークボール」が本日初出荷を迎える事が出来ました。使われる方の「ニヤリ」とされる事を思いながらの作業。一つ一つの曲りに想いを馳せながらトラックに揺られていきました。「今年は今年の曲げがある!」との思いを込め当園のオリジナルアリューム「スネークボール」が旅立っていきました。
昨年12月半ばより継続出荷の「ダンシングパフューム」も同時に旅立ち、こちらはさらに遠く海の向こうまで販路を広げてきました。ローカルな商材をグローバルなツールを駆使し、欲しい方に届けるサービスもさらに進んでいくことでしょう。定番のブプレリュームも関西エリアに向け初荷として送り出しました。と、わずかな正月休みでしたが裏方の仕事はこんなものですよ。吹けば飛ぶような個人商店ではありますが、今年も精一杯頑張らせていただきます。
木村園芸を今年もご愛顧お願い申し上げます。
2015年元旦
木村園芸園主 木村敏朗