お知らせ

2024-10-15 07:00:00

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長年パンジービオラを栽培していて、年々高温傾向が強まり苦労するとともに、販売開始の時期が少し後ろにズレる事態となりました。本来なら本日より販売開始となるのですが、メーカー品種は何とかなっても、育種品種は3日程の遅れが発生しております。よって販売の開始は18日金曜からは始めたいと思います。過酷な環境による生産不良の話もチラホラと耳に入ってきます。量販店に物が少ないとの話も聞きます。実際は蓋を開けてみないとわからないのですが、普通では無い年の様な気がしております。物量が少なくても物価高で買い控えが花にどの様な影響を示すのか、これもまた分かりません。生産者としては、いろんな言い訳をすることなく、毎年当たり前のように商品を送り出すことが使命と思っております。パンジービオラは市場出荷は一切ありません。全量、一般の意客様と提携の園芸店様のみで販売しております。失敗したら保障も無ければ、後がない。高温に耐え抜いて咲いた花達を、望む方にお届けするのみ。

令和6年10月18日 金曜日 午前10時にお待ちしております。

園芸店様向けには、今らか随時3.5寸への鉢上げが始まり、来月頭から始められるようにします。個人通販は来月10日辺りを予定しております。よろしくお願いします。

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2024-08-30 09:00:00

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 迷走台風に翻弄された1週間でした。当初関東辺りに上陸予定の台風10号は、日々予想を下向きに変えあれよあれよと言う前に、当園の上近くを昨夜通過していきました。伊勢湾台風に酷似とまで言われた日には、超厳戒態勢で臨む訳ですが結果は言わずもがなでした。夏休み最後の週で予想が広範囲に渡った為に日本中を巻き込みました。気象予報会社の有能な社員、最先端のスパコンで最高の英知を持ってでも自然の行いは予想できない。またそう簡単には解明できない。しかし過去数回ハウスを台風で飛ばした経験者としては、素直に従うしかありません。「備えあれば患いなし」これに尽きます。資材高で再建するにも昔以上に負担がかかります。気象のプロを持ってでも今回の予報は難しい。今回はたまたま熊本はラッキーだったと思います。宮崎、鹿児島、大分及び熊本の天草地方の方々にはお見舞い申し上げます。が、油断することなく、これからも進路上にある地域の方は油断することなく最大限の注意をお願いします。

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今年のパンジービオラも始まっていて、播種後2週間近くになります。平年より3℃ほど高い状態が続いてたので、発芽にばらつきが見られますが、概ね6~7割は出ていそうです。これから初期管理にあたり、複数芽の整理や肥培管理が始まります。三つ子の魂百までと言うことわざの如く、ここでの躾が最後まで影響を及ぼします。与えすぎずに、切らしすぎないように管理をします。今回もいろんな組み合わせで、花をイメージして育てます。こんな花を創出したいとアウトプットを願います。それを願って組み合わせます。しかし、先の台風の進路予想が難しいのと同様に生命プログラムに対して、人間の強欲が簡単に入り込めるわけではありません。それでもこういうイメージの花に近づけたいと言う思いは、互いに生命なら通じるはず。そうやって理想の形を追い求めます。それが感動と言うものに繋がるのであれば。いずれにせよ結果は1月半後に分かります。

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播種後は恒例のピザで発芽の無事を祝う。

 

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自家製のスイカで祝う。

2024-07-28 12:00:00

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※ 出荷が始まったアリューム「ドライシリーズ」

 全国的に危険な暑さが続き、皆さま大丈夫でしょうか。やっと梅雨明けしたらこの状況、毎年の事ですが何とかならないでしょうか。しかし、そうこう言っているうちに秋は必ずやって来ます。その来るべく季節に向かって産地では準備に入っております。蓮根の収穫作業も終了し、先ずはアリュームの球根の調整から始めました。円安物価高で輸入球根も高止まりしていて、自家で使えるものは使うようにしてコストを抑えます。それでも一部は購入して、球根の更新もしていかないといけません。調整後は腐敗防止の殺菌剤を紛衣し保冷庫に入庫します。およそ二か月後順次植え付けに入ります。その頃には程よい気候になっていることを願います。

 新聞によると野菜主要品目48種中7割で、過去最低の作付け面積の低下が発表されました。出荷に手間のかかる重量品目から始まり大半の野菜。伸びているのは、ブロッコリーとニンニクなどごくわずかの状態です。周りを見ても高齢化、後継者不足が目立つというより、当たり前の状態になって来ました。花業界も鉢花(花壇苗含む)がより厳しくなってきました。昔は皆で集まって単一品目を共同で大量出荷することが、成功法だったのが、あっという間に人口減少、し好の多様化の流れで様変わり。農業をはじめ、一次産業を支えてきた業界の急速な弱体化。底辺の産業の衰弱はその上に乗って仕事をしている方々の未来はどうなってしまうのでしょう。果てどうするか、先ずは人が集まる魅力的な業界にしましょう。人が集まり、競い合い切磋琢磨して初めて良いものができると思います。毎年同じことを繰り返せる幸せに感謝しながら、支持して頂ける方が居られる限り進んでいきたいと思います。今年の秋も熱い秋にしたいと思います。よろしくお願いします。

 

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 次に来月の播種まで一か月を切った、パンジービオラの播種の準備に取り掛かりました。昨年末の販売終了後、採種用の親株を系統ごとに配置し、交配を開始。途中立ち寄られた園芸店様の意見を頂戴したのでそれも考慮し、記録する。もちろん働いているスタッフや私の意見も少しは考慮し、選種後播種計画を立てることになります。もちろん本家本元の在津さんから送って頂いた分もしっかり組み込んでいきます。

 販売する園芸店様の動きも活発になって来ました。SNS、電話、手紙など頂きますが、基本的な姿勢としてプライオリティは過去三年取引の有られる方、親株を拝見しに来られた方、その後に連絡を頂いた方を優先して納品したいと思っております。もちろん、個人通販も計画しております。近くに提供園芸店のない方にも届けれるように、対応したいと思います。問題は手間が掛かり、大量には作れない事。そろそろ本番まじか、その下準備をしっかりしたいと思います。

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2024-05-28 10:00:00

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 昨日のアリアム「昇龍」の出荷もって、生花としての切り花の販売は一旦終了いたします。既に前々日よりれんこんの収穫も始まっており、だらだらとした移行になってしまいました。今年の切り花を総括すると、コロナ過からの回復がハッキリしてきて、需要に見合う品物で有ればまだまだ先は明るいと感じた年でした。景気も良くないのに食えない花なんてと、言われる方も居るでしょう。しかしこういう時こそ花の出番で「だから花なんだ」そう信じて今日まで来ました。天候も異常な昨今、確かに1月から2月の高温と長雨で生産面での苦労はありました。作る側も大変な状況です。それを乗り越えた需要期の3月,4月,5月に安定して出した生産者が実入りが多いと感じました。改めて思うのは、やはり生産技術はしっかりと蓄積しておかないとおいしい果実は手にできないと、再確認した年でした。海外の需要も活発だったと感じました。人の感じるものは万国共通なのだと改めて感じ、特に日本人特有の芸の細かさ、曲線の美が支持されたのかなとも思いました。どこに進むのか、進みたいのか、正直言ってそのような明確なビジョンがあるわけでもなく、ただ日々の市場からの要請に応じ、出しては応じの繰り返し。昔は値段はいくら等、気にした日々もありましたが、今は要請にこたえて一日の終わり。少し疲れも残るような状況になってきました。

 物価高で買われる方も苦労が多いと思います。生産する側も資材高騰で同じように大変です。生産農家の減少が止まりません。本来就農予定の人も人手不足で他産業に就職しています。どこそかの知事のように「野菜を売ったり、牛に餌やったりする人とは皆さんは違うと」プライドも誇りもなくすような発言をされればなおさらです。一度、低級な仕事も経験されてはどうでしょうか。現実、周りを見渡すとなんと年配者の多いことか、そして気が付くと自分もこの歳に近づいてきました。そんな中、国もやっと価格転嫁できるように施策をまとめてきました。今更感は拭えませんが、どうなるかは分かりません。私は「良いものは高い」が最高到達点ではないと思うが、良いものの定義が高品質だけでななく望まれるものであれば、そうでしょう。「必要とされるならば何とか生き残れる」これが基本だと今までやってきました。その競争の中で残るために戦ってきました。なので、その生産者を生かすか残すか決めるのは最後は実需者だという事は紛れもない真実。人気の物を追えば、すぐに競争の荒波に飲まれ埋まってしまう。電機業界のように日本人得意の陶酔型の高品質もガラパゴス状態になり悲惨な結末を迎える。同じ物ならば安い方を買うのは当たり前、それが現在のネット社会。次第に体力も落ちつつある今、お客様が望む限りは作り続けようと思いますが、それでも次のステージも考えないといけない時期に来ているのかもしれません。

 最後に購入いただいた仲卸さま、花屋さま、そして間に立つ卸売市場さま、お疲れさまでした。最後に購入いただいたお客様、フローリストの方々本当にありがとうございました。もう暫くは花作りをやっていきたいと思います。

有難うございました。

 

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3月にフローレ21さんで開催されたアリュームフェアの様子

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プランツパートナーさまから頂いたとある店舗の様子

 

大田花きさんで、アリアム「陽気なおてもやん」をセリ前挨拶で紹介していただきました。

 

 木村園芸 陽気なおてもやん | 株式会社大田花き (otakaki.co.jp)

 

 

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2024-01-03 09:00:00

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 2024年の年明けを迎えました。おめでとうございますと言いたいところですが、元日より石川県において大地震により大変な被害が出ております。また翌日には日航機の接触による火災事故が発生しました。2016年はここ熊本でも大地震が起き、全国より支援を頂き短期間で復旧できました。感謝しております。被害にあわれた方にお見舞い申し上げ、一日も早く通常を取り戻されることを願っております。

 

 2023年のパンジービオラの生産販売も無事終了し、昨年末より切り花の出荷に切り替わっております。パンジービオラを直売所、園芸店及び通信販売で購入いただいた全ての方に感謝申し上げます。その後の生育はいかがでしょうか。やはり生産者としては、色、形より健全に最後まで生育できるかが、一番の心配事になります。そこが確認できた後で、今求められる色彩や形が有ると思っております。今年も多数の生産者から自慢の品種が数多く販売されました。それぞれが個性を放つ素晴らしい品種です。その激戦といわれる販売環境の中で消費者の目で選択され、当然淘汰もあり得ます。適正な競争があって健全な販売環境を維持でき、お客様の最大利益を目指す。自らに律した基準は一つ、花を見て誰が作ったか分かること。その上で、また買ってもいいかなと思える花を目指していきたいと思います。この事を念頭に置きながら、来季に向けた選別及び交配を進めていこうと思います。もちろん育種家の在津さんと両輪で進めていきますが、道を踏み外さないように、この事だけは忘れないようにしたいと思います。突然、今の品種がゼロから出来る訳ではなく、過去から現在に至るまで育種に携われた偉大な先人たちのレールの上に自分が立っているという事を理解した上で、そこに敬意を払いながら進めていきたいと思います。生き残った花は素晴らしいと、信じながら。

 

 農家の平均年齢は今や68歳。就農した私もそこそこの歳となり、あと何年生産ができるかなとふと考える状況になって来ました。若い人が続々と飛び込んで来たくなる、魅力的な産業なら先の平均年齢のようにはなっていないはず。施設の建築費に留まらず、原材料や人件費の上昇で非常に経営的には盤石とは言えない。更には改善のための価格転嫁も非常に厳しい業界です。後5年もすればかなりまずい状況になるとは思いますが、それは世の中がそう選択した結果だと思ってください。それまでは最後まで希望を持ちたいと思います。

 

 昨年はZaijinビオラパピエからパピエ渋茶を発表することができました。幸運にもたくさんの方に支持していただきました。感謝申し上げ、次へのヒントも頂きました。それを踏まえ今年も、一歩前進出来たら嬉しく思います。現在は切り花中心で先ず地元市場向けにブプレリュームが始まっています。これからアリアムの出荷が本格的に始まります。スネークボールから始まり、ブルーパフューム、シュベルティ、シルバースプリングと続き、最後に昇龍が出荷の予定です。昇龍の字の如く、空に舞い上がれる一年になればと、願っております。

 

 最後に被災地の一日も早く復旧することと、皆様に幸多からんことを願っております。

 

         令和6年 元日

         木村園芸   木村敏朗

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