先週からブプレリューム及びスネークボールの定植が始まりました。ここに来て気温の低下が鈍くブプレは生育前進、アリウム類は植え付けを躊躇してた中での作業です。ブプレではこの2、3年採種の状態が悪く発芽率の低下がみられ、供給会社に改善をといった成果なのか今年は改善されておりました。まだ開花ぞろいの悪さは採花時にならないと分かりませんが・・・。坪収益が悪いのか作りにくいのか、それとも他にいい花があるのか全国的には生産は減少との事で、一層責任を持って作らなくてはと自惚れにも似た感情で、がぜん力が入ります。
続いてスネークボールの定植を行いました。もう少し地温の低下を望みたかったのですが、年内出荷用としてはこれ以上の遅れは許されず決行です。数種類の採種パターンの違う球根を混合し定植します。同時にブルーパフュームの定植も行いました。これも12月からの出荷を狙っての少し無理をした中での定植です。双方とも発芽の無事を祈りたいです。
9月もお彼岸を過ぎ、朝晩はだいぶしのぎ易くなってきました。例年ならば順調に作業も進み、花達もこの頃の気候に元気な姿を見せてくれたでしょう。しかし今年は例年になく気象災害に見舞われました。台風直撃は九州の西岸を中心に局所的ではありましたが、進行コースが少しまずかったですね。平成3年の19号(リンゴ台風)を連想させるコースに当初から最大限の警戒モードでしたが見事に一撃をいただきました。その後の鬼怒川の決壊のニュースに、自分のこれしきの被害などと言い聞かせながら復旧作業をいたしました。最近では阿蘇山まで怒り出し降灰に悩ますことがないように祈るばかりです。今回の多方面にわたり被災された方の早期の再建を祈るばかりです。それにしても自然の猛威はただただやり過ごすしかない人間がいかにに非力か再認識させられました。
余談ですがその間、いろんな農業者と話した中で直撃の朝2時からハウス横にて停電時の緊急対応と、待機していたところのハウスは何事もなく、反対に新品のビニールに張り替えたばかりのハウスにもかかわらず、朝まで熟睡の所有者のハウスはものの見事に飛んで行ったと、童話にでもなりそうな話を伺いました。しかも保険にも辛抱して加入してなかったとオチまでついていました。私の場合はと言うと、眠れず風が止むまで自宅待機で、停電後風が弱くなった頃を見計らって行くもご覧のありさまで、他にやることがなかったのか反省しきりでした。やはりもっとハウス(作物を含む)への愛が足りてませんでした。
そして一か月後の本日、復旧ハウスにて最初の花が咲きました。今年は手がかかった分だけひときわ美しく輝く一輪です。
先週からは初回の鉢上げ作業が始まりました。これもまた重労働ではありますが、ハウスの再建に比べたら楽勝です。