お知らせ

2014-06-28 20:54:00

 

 彼の名は「ほりまる君」。たぶん日本に数千台しかない絶滅危惧種の一つであろうこの機械は、れんこんを掘り上げる事だけに特化した専用機である。朝5時の始動とともに大の大人を後ろに3名引き連れて黙々と前進する。勢いよく水を噴きだす特殊な手を持ち、それを大きく左右に振りながら約5時間、掘り取り作業は途中一切の休みを挟む事無く進む。

 

 腕の付け根まである頑丈な手袋に、「ダバ」と呼ばれる胸まであるゴム長靴を装備しての作業は、顔に止まった蚊を払うことも出来ず、日が照ればたちまちサウナスーツのごとく全身が高温多湿に、おまけにノズルから噴き出す水が泥水となって容赦なく顔面を狙い撃つ。メガネは直ぐに視界不良になり、「ペッペッ」っと唾を吐きながらの作業にも関わらず何故か気持ちはすがすがしい。なぜならば今のこの時代に、このような大変で過酷な作業で生み出される農産物はとても価値の有る物だと直感的に思えるのである。スニーカーを履きながら、お洒落にスキップでも踏みながらの農作業は理想ではあるが、競争も激しいのも現実である。れんこん掘り?・・・たぶん今の若い人は好んでする作業ではないと推測する。唯一の贅沢は胸に忍ばせたipodで音楽を5時間ぶっ通しで鑑賞できることである。約6,000強のライブラリーから流れる楽曲には80年代の洋楽を中心にセレクト。今日ならばTOTOのアフリカ、Chaka Khanのスルー・ザ・ファイアー、Stevie Wonderのマイ・シェリー・アモーレなど30年近く経った今でも全く色あせしない名曲ばかりで、素晴らしい物は何時になっても素晴らしいと毎日感動し、また元気を頂いている訳です。

 そういう思いで作っている訳ですが、皆様に今度は元気をお届けしたいとの思いここに準備をいたしました。

もちろん、掘ったその日に発送いたしますのでまさに旬の瞬の駿です。

 

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左側メニューの「瞬!れんこん」に案内をしておりますので、ご覧の上ご注文頂きたく思います。掘り上げたその日に発送を心掛けたいと思います。まさに旬の瞬のれんこんを送らさせて頂きます。

 

 

2014-06-14 21:50:00

 

 

 現地での確認も出来ず、本人と話し合うことも出来ず収束する運びとなりました。お騒がせの一週間ではありましたが、私の完敗である。何時から日本人は細かい規則がないと平気で道を外すようになったのか。常識やモラルは何処に行ったのか。花はもとより野菜及び果物は紛れもない生鮮農産物である。その全ての農産物は収穫された瞬間から死に腐敗に進むのが常識的に理解できる。それが判っていながら「生産調整?」と言う理由づけでで無期限の貯蔵を可能にする。もはやそこには消費者は存在せず、産地のエゴのみがまかり通る。これを組織グループとして担保し、お墨付きを付けられたのでは個人の私としてはもはや敵わぬ相手である。少なくとも私の知っているほとんどの産地は、鮮度保持には相当の注意と努力を行っている。早朝の採花から始まり、選花、輸送及び販売をすべてコールドチェーンで行い又はそうすべく努力している。採花日表示を有利販売に繋げるなど川上から川下まで一体となった取り組みが必要不可欠となっている今、川上がこのような有様は、一連の努力を根底から裏切る行為ではないのか。適当な時に切りだめをしておいて、相場を見ながら高いときに出荷する。競合するライバルが居なくなってからこっそりと出す。もうこうなっては相場なんて在ったものではない。

 個人としての出荷なら私は何も言うことは無い。1年貯蔵しようが、10万年貯蔵しようが個人が責任を負うからである。組織のブランド名を明記し出荷するからそこに悪意を感じるのである。今まで20年近く花を作ってきただろう。今まで自分の花を作り上げることが出来たか?出来てないだろう。なぜならば消費者を無視した花作りを延々と行ってきたからだと忠告したい。そしてまた今回も。これが現在の部会の代表であり、熊本のアリアムの代表とは誠に残念である。本来なら真っ先に汚名挽回に打って出るのが当然の職責ではないのか。本人自らやってるのでそれはかなわぬとしても。メンバーから金を集め、組織の名を付けて貯蔵物を相場に応じて出すこれら行為は、もはや良心の欠片も感じられない。花担当がいてのこの有り様である。残念ながらこれからも未来永劫この行為は続くのでしょう。 

 母の日のカーネーションの貯蔵問題で消費者を裏切る行為が取り返しのつかない状態を招くと業界は痛い程学んだのはないのか。先の地元花市場の株主総会での質疑応答で「出荷バケツを市場が責任もって洗って頂けないか」との事。新鮮な花を日持ちさせようと、切り口からのバクテリアの侵入による導管の詰まりを少しでも無くしたいとの思いである。貯蔵中に水替えするはずもなく、もはやこれら話とは次元の違う話である。普通の生産者はこのような些細なことでも注意を払いながら作業を行っているのである。「大きく立派な鯛でも腐る時は腹の中から」とはよく言ったものである。

 

 ことさら花の業界は長期衰退を経ている。なので花業界は「花っていいよね!」キャンペーンを始めフラワーバレンタインやいい夫婦の日や母、父の日と何かと盛り上げようと消費啓発に躍起である。そのベースにあるのは日持ちする花であって当然の事である。今一度胸に手を当てて聞いてほしい。花作りが金作りになっていないか。業界に出荷調整と言う名の保存の明確な取り決めは無いかもしれないが、だからと言って自分ならどっちの花を買うかは判りきった事である。今後は組織の自浄作用に期待したいが、このような守られ方をした部会が衰退し、消えていった例は枚挙にいとまがない。消費者に支持されたければモラルや良心は持ち合わせて当然である。次作から「昇龍」から名前を変える予定である。決して退散したのではない。来年も同じことを繰り返すことを回避すると共に、このままではこの花の成長は望めないと思うからである。だからこれからも遠慮なくこの最新技術「生産調整」をグループ全体で堂々と行使して頂きたい。もはや私には関係のない話である。最終消費者を含めた市場が審判を下すと信じているからである。今回、組織として一人の人間を守ったのかもしれない、金額にしてたかだか数十万円である。しかしブランドとしての信用低下は計り知れないであろう。禍根を残す結果となった事を残念と思いながらも、個人生産者としては数十年に渡り追い風になろう。

 私もまだ子供を育て実社会で当面生きていかなければならない。余りこのようなことを続けていては生きづらくなる。だから今後は余り関わりを持たずに生きていこうと思う。そうすれば腹も立たないのである。そして何時か大輪の綺麗な花を咲かせたいのである。アリュームの花言葉は「くじけない心」、蓮は「清らかな心」両方叶えることなく迎えた今日である。

自分の気持ちの整理後は、一連の記事は削除予定である。なぜならば、こんな情けない話は早く忘れて前に進みたいのである。

 

2014-06-08 12:31:00

<< いろいろな葛藤の末、昇龍になる事無き土に還る花達 >>

 もうさすがに限界である。当サイトでは批判めいたことは言いたくはなかったのですが、さすがにこれだけは言わせていただきたい。先の記事でアリアム類全終了とお伝えしたのですが、当の昔(具体的には5月半ば)に圃場から消え去ったはずのアリアム「昇龍」が現在でも出荷されているのである。当園で低温で管理できるハウスで創意工夫しても先月末が限界の花である。それが現在も出荷されているのである。出荷元はおそらく保冷庫と推測できる。かれこれ三週間近くこの状態での出荷である。百歩譲って先方の市場にその事をお伝えしての事ならまだしも、偽装しての出荷に同じ近隣産地の生産者として許しがたいものがある。また曲げそこないの二級品が地元市場ならいいだろうと、名を替え出荷されている。その品物がさらに名を替え首都圏に転送されることは、普通の生産者なら直ぐに推測できるだろうに。普通の生産品ならまだしも、このような尖った商品でである。その近隣産地とは私が二年前まで在籍した部会の事である。一つだけ付け加えておくと、この「昇龍」に関しては辞める三年前から球根の手配から試作、仕立て方、ネーミング及び出荷形態まで全て私がプロデュースした花である。しかし部会在籍中の事であるから出すなとは言わない。辞めた後は、市場の棲み分けを断り地元の新聞に自分たちの花として投稿し、展覧会に出品する有り様。決して行儀良いとは言えないこれらの行動はまだ我慢できる範囲である。

 

 二年間沈黙を続けたが、我慢も限界に近づいた時、消費者を裏切り、過去築き上げたものが崩れ去ろうとしている今、部会を辞めた理由を少しだけお伝えしたい。実は画像の曲げを行うことで仲間内から金を徴収されていたのです(3年で見直すはずが4年間50銭/1本当り、払い続け以降は元を取る?まで継続と)。部会内の事である。今まで共に苦楽をしてきた仲間にである。周りの技術はこっそり盗み、己の権利は思いっきり主張。挙句の果てには偽装ときた。二年間で計8万本の丹頂を圃場破棄し続けたのも、6年間代表を務め、「踊る丹頂」のブランド化に努めてきた結果の事で、抜けた部会に迷惑を掛けたくない思いからである。

しかしこれもこれで終わり、これ以上好き放題にはさせない覚悟を決めました。同じ農業生産者として人間性、消費者を裏切る組織としての背信行為、上の権利消失間際のチッポケナ技術に対する横柄な態度に今後の花卉業界の為には膿を出させていただく覚悟です。真面目な生産者が馬鹿を見ない為にも、今後はシフトレバーを一段上げて望みたいと思います。

2014-06-07 18:51:00

 

6月1日(月曜日)のアリアム「昇龍」の販売を持って、26年産のアリアムを含めた全ての切り花の販売が終了致しましたことをご報告いたします。期間中お取引いただいた市場様を始め仲卸様、及び花店様そして木村園芸の花を愛しご利用いただいたすべての人々に生産者として感謝とお礼を申し上げます。ありがとうございました。

今年度の反省と次年度に向け、最後に販売の現場にリサーチも含め行ってきました。明確な目標もなくただ現場の空気を肌で感じたいばかりの視察旅行でしたが、なんとなく?感じたものは常に時代は移りゆく事と、継続性がなければ替わりは幾らでもでもあると言う現実でした。まさに競争の最前線のシビアな空気の中で感じ得たものは生産者として消費者を決して裏切る事無く、真面目に真摯な姿勢で臨む事でした。お金を頂いいると言うことに対し作り手としてはもっと謙虚になるべきだとも感じ得ました。

生産の現場では「TPP]で大揺れの昨今、花の世界ではもともと自由化されて入れ、縮小する国内市場を尻目に各市場輸出に向けた動きが活発になってきました。「スネークボール」「ダンシングパフューム」そしてこの「昇龍」と輸出実績を積み上げることが出来ました。さらにこの流れは大きくなるものと思われ、それに対応する経営もこれからは重要になってくるではないでしょうか。

これから何が売れますか?とか野暮な質問は無しとして、常に一歩前に出るべく空想を巡らせこれから消費者への提案を行い続ける事こそ大事だと理解しました。生産者が勝手に思う”売れるもの”実際の消費の現場での”売れるもの”このギャップを少しでも少なくする為にもこの空気から何かを感じたかったのかもしれません。ここ暫くは頭を空にして、れんこん作業をのんびりと行い、また秋に向けての構想を練りたいと思います。

 

 

 

昨年の12月から継続出荷していた「スネークボール」も5月26日の販売で終了しました。最後までご注文頂き応えられなかった事をお詫びすると共に次年度はさらに出荷期間の拡大を図っていきたいと思います。

 

 

 

<< 市場の熟度を鑑み、昇龍としての生産を見送った区画  >>

 

「昇龍」になれなかった花達ではあるが、地元市場だからと名前を変えて出荷し何でもかんでもお金にする姿勢はブランド確立には程遠いと感じ苦言を呈する。また冷蔵貯蔵した物をフレッシュ品として出荷するのも理解できない。まだまだ不安定要素は多々ありますが最後に残るのは本物だけと信じ、一人になっての三年目を迎えたいと思います。

 

2014/06/07    木村園芸    代表 木村敏朗

 

 

 

 

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