久しぶりの更新になってしまいました。花壇苗の販売も峠を越え、来週半ばから予定している「Xmasセール」で最後の追い込みをかける予定です。変わって先週末から切り花のブプレリュームが採花の時期を迎え出荷が始まりました。始め80㎝だった草丈も今日の出荷では100㎝と本来のトップ規格での荷姿になりました。
このブプレリューム切り花を手掛けだした最初から栽培していて15年ほど繰り返し作り続けたでしょうか。年に電照と植え付けをずらし4ステージで、トータル60作と還暦を迎えました。当初細かい数値で管理していた農法も今では五感で作るように張ってきました(決して手抜きではありませんので)。年により激変する気象状況のなか、人間の持つ感覚と動植物に育ってほしいかを大局で見つめることがXXXの花と言ってもらえるような姿となって表れて来るのではと思えてきます。こうは言っても数字の裏付けがあればなお良いのでしょうが。
ブプレリュームは基本添えの花で主役を最高に引き立てるのが添えたる花の最大の使命。そうする為の今思う五つの要素。
① 強い光は生育を旺盛になりボリュームが出すぎて野暮ったくなるのでNG。なので優しい光の秋からの作になります。
② 強い肥料は葉を肥大させ、葉色を濃くします。さらに花を包む苞も長くさせ花が埋もれて見え、全体的な軽さや品の良さを無くします。
③ ブプレは風で作ります。風がしなやかでいて強い腰の枝を作り、枝の中に空気を包み込んだ、優しくとも強い日持ちのする花に育てます。締まる所は締まっているこれは基本です。
④ 植栽密度は薄いと強情な姿に、濃いと軟弱徒長気味の生育になります。要は自分の目指す姿になる密度と言う事です。
⑤ 温度は高いと側枝が発達しすぎるのと全体に柔らかい仕上がりに。低いと固くなるものの側枝の発達が未熟とバランスを取るのが一番難しい。やや涼しい状態で寒さで茎にアントシアンが乗った状態が理想で葉っぱもパリッと固くなり日持ちも向上します。
まだまだありそうな気もしますが最後の6番目の要素は作る者のこうなって欲しいという願望です。来年の入学式まで安定供給に努めます。どうぞブプレリュームよろしくお願いいたします。
また先月、熊本市内の花屋さんを通じて宇城地区での華道展が開催され小原流の偉い先生に表現材料としてれんこんを使って頂きました。平凡なコメントですが斬新なデザインにただ凄いの一言です。