2012-05-15 19:38:00
当部会の今季の最後を飾るのは、明日より本出荷となるその名もアリアム「昇龍」。商品規格150㎝を軽く超えるこの花は、開業をまじかにした東京スカイツリーに合わせたようにデビューしました。閉塞感漂うこのご時世、今年の干支の辰と共に大きく舞昇る思いで命名しました。曲げに使った仕掛けもドラゴン柳と、こじつけと言われそうなこだわり様で、スネークボールをマイクロとするとこの花はギカントで対極に位置する。
中途半端だとインパクトに欠け風穴は開かない。弱弱しい気持ちではこの花を曲げることは出来ず、まさに人と植物とのガチの対決。そうやって生まれたこの花。
この世に生まれながらも人知れず消えていった、たくさんの新しい花達。スクラップ&ビルドそれでも作り続ける。長引くデフレの中そのスピードは遅くなりながらも力強く前へ前へ。私たち生産者はある意味役者と同じで、舞台で演じる時良い観客がいて初めて良い役者へと成長できると思っています。そんな思いを込めこの花を手掛けてきました。作り手の思い、飾る人の思い、そして見る人の思いが高く舞上がることを祈って。