お知らせ

2023-01-03 09:00:00

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 明けましておめでとうございます。気候的にいつもより穏やかな年明けで農業人としてホットしております。パンジービオラの販売も昨年で終わり、今は今シーズンに向けて採種作業に入っております。販売は北は北海道から南は鹿児島まで少し拡大し、購入いただけたお客様に感謝を申し上げます。切り花の「ブプレリューム」「アリアム」から始まり、蓮根、パンジービオラと毎年同じパターンの繰り返しではありますが、内容は時間の経過とともに少しずつ変わってきております。

 生産者としては「無」から、望まれる「有」を作って初めて対価を頂き生活が出来るわけです。ですから実需者の評価を聞くのはとても大事な行動とも言えます。これをおろそかにすると、独りよがりの井の中の蛙となりすぐに退場となります。だから常に周りの声に耳を傾けます。今は非常に便利な時代となり、ネットで指先一つで車から薬まで何でもすぐに買う事が出来ます。便利ですねぇ。しかし反面指先一つで不満を言うことも簡単にできるようになりました。便利ですねぇ。販路を拡大する上では避けては通れないのですが、色味などの主観に伴う要望は人それぞれで完璧にマッチングを取るのは難しいと感じております。万人が好む花を目標とするのが理想ですが、農産物は機械が作るのではなく、自然相手に人間が作ります。常に100点を目指しますが、なかなか難しいのも現状です。日々の気候の変化、台風の接近、種の採種の状況、パートさんの勤務状況など不安要素は数えたらキリがありません。それでもお金を頂く以上はプロとしての誇りを持って事を進めていくことに迷いながらも進まなくてはなりません。

 来年度の稼働を目指し、台湾の世界一の半導体のメーカー、TSMCがここ熊本に誘致されました。日本国として現状の半導体不足に対応した苦肉の策ではありますが、国も5,000億弱出資し国力の回復に躍起になっています。私が就職した1980年代は日本は世界一の半導体生産国で、シェアは50%近くありました。現在は10%に低下し、不足から色んな産業に不具合が生じております。半導体に限らずもいろんな分野で技術立国日本が上位から転落しております。分野は違えどパンジービオラの育種に関しても現在は世界一だと思います。一つには日本人の美意識と感性がそうだったと思うし、川越ROKA氏を始め優秀なブリーダー及びリーダーの存在があり、秩序と調和の元に発展してきたと思います。だからその資産の上に今の自分たちが活動しているんだと、感謝と自覚を持ちながら進んで行きたいと思います。今月末には聖地である宮崎のアナーセンに於いて、第15回パンジービオラ作品展が開催されます。この展示会こそ現在国内で流通している先端最新品種の総本山だと思います。デジタルの最先端の半導体、アナログの最先端のパンジービオラ。国民はその成長を温かい目、心で見守っていただけたらと願うばかりです。

 

2023年もご愛顧を賜りたく頑張りますので、よろしくお願いします。



       令和 5年  元日

       木村園芸   木村 敏朗

 

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