お知らせ

2012-04-11 16:29:00

 昨年11月から出荷を続けていたハウスもいよいよ終える時を迎えました。よく見ると、まだまだ花達も残ってはいるのです。しかし第二ハウスの花が仕上がってきたことと、後作のハウスれんこんを促成出荷するためにはこのタイミングを外せません。泣く泣くの作業になりますが、土に還してあげて次の命にバトンを繋げと思っての作業です。

 さらに重要な意味合いとして、土壌を現在の酸化(畑)の状態から還元(水田)の状態に切り替え病害虫の減少や土壌の科学性及び物理性を改善する狙いもあります。れんこんの出荷を含め、まさに一石三鳥の大事な作業になります。この慌ただしくもダイナミックな一連の作業を時系列で紹介します。

    4月2日の15時の状況

少し固めなものまで含めて昼過ぎのギリギリまで収穫していました。フラワーネット以外の物はあらかじめ片づけていたので、ネットを回収後に早速肥料を散布します。花栽培後の残肥を考えてぼかし肥料を中心に控えめに投入します。このブレンドキャスターを使い均等に600坪のこのハウスに散布します。

    20時の状況

縦に横に、さらに縦に耕耘し終える頃にはすっかり暗くなりヘッドライトを付けての作業となりました。たぶん近くの人はライトを点けての作業を不思議がってたはずです。整地し終えたら地下水のポンプを起動することで入水し、今日を終えます。

   アリアム「シルバースプリング」が明りに照らされ宝石のように輝いていたので、思わず撮影。

    4日15時の状況

翌日が全国的な大荒れ(台風並み)の天気と花の出荷で一日置いてからの作業になりました。600坪すべて植え込むのに3日程かかりました。植える種は今でも食べれるれんこんその物なんです。

近くのれんこんの篤農家、川上さん(兄)から素晴らしい品種の種を少し分けてもらいました。早速比較試験させてもらいます。それにしても立派なれんこんです。

     7日の朝

 全ての作業が完了しました。ここの畑のれんこんは有機物が豊富な為、ねっとりした土で柔らかくてシャキシャキした最高のれんこんが出来ます。『瞬!れんこん』として昨年から一部販売を始めました。特設コーナーで生育状況など報告したいと思います。興味を持たれた方はぜひ一度食されてみてください。6月からの販売になります。

 この状態から2か月あまりで新れんこんが出来るとは誰が想像できるでしょう。つくづく蓮の成長力に感心させられます。こうご期待!

2012-03-31 20:20:00

 先週、地元テレビ局の一つ熊本朝日放送の(KAB)の取材を受けました。脱サラして変わった花?を作っていることを聞いてこられて強引に押し切られての取材になりました。当園のオリジナル品目の「スネークボール」を中心としたアリューム全般の事などを半日かけて収録しました。今まで対外のメディアに対して積極的に出ることはありませんでしたが、11年前のヘビ年に「スネークボール」と命名して来年で一巡すること、それに作り上げる工程を全て隠さず出すことで、物作りにかける生産者の思いが少しでも伝わればと思い承諾しました。さらには隠さず今を出さなければ、自分自身が次のステージに行けないような思いも少しはありました。

 リポーターの石清水愛さん、思わす熱くなってしゃべり過ぎてしまいすみませんでした。故スティーブ・ジョブズが2005年のスタンフォード大学の卒業式で「ハングリーであれ、愚かであれ」の言葉が、脱サラして間もないころのがむしゃらにやっていた時を思い出させます。初心に戻りあの頃の無我夢中の時の気持ちに時々返りながらこれからも頑張ろうと思います。

沖新の風が止むことの無いように。

 

【 放映日 】

熊本朝日放送(KAB)

4月3日(火) 新番組「くまもと パワーステーション」、通称(くまパワ)

17時30分~40分を予定しているとのことです。

http://tv.yahoo.co.jp/program/54260000/

PS: 私は見ません。

2012-03-19 05:55:00

3月も後半に入り、いよいよ主力商品の登場です。今年の低温低日照の関係で、下位等級が多いスタートとなりましたが天候の回復と共に徐々に本来の80㎝のボリュームのある商品が出荷できそうです。

この商品の『踊る』とは当部会員の松崎氏考案のある仕掛け(実用新案登録済み)を用いた、部会共通の曲げ技術。植物の重力に逆らって上に垂直に伸びようとする力を逆手に取った技法で、オリジナル性の高い複雑な曲りが特徴で、アリアム丹頂の新たな可能性を提案しています。

作り手と使い手が共に「こころ踊る丹頂」に育ってほしいものです。

遅れていた「シュペルティ」がやっと出荷にこぎつけました。昨年より装いを若干変えて、箱に10本入りで2ケースの出荷の貴重品です。アリアム界の超新星爆発!どうでしょうか。

た・ま・に・出荷となります。

2012-03-09 05:00:00

少し錆びの入った鉄で出来た頑丈なバラ用のアーチに、落ち着いたトーンの植物達が複雑に絡み合い戯れる。力強い無機の直線に柔らかくしなやかなアリアムの曲線がまるで遊んでるかのように配置してあります。

これらは大田花きに2階展示ルームに「FLOWERS NEST」の冨吉氏を中心に創作して頂きました。事前に要望のあったアリアム類を先週末に発送その数、スネークボール、ブルーパフューム、グリーンベリーをそれぞれ100本。巨大なアレンジに圧倒されしばし呆然。冨吉氏いわく、この曲りはここに、その曲りはこことまるで指定席が用意されてたように。作り手のこだわりと使い手のこだわりが繋がった瞬間でした。これからのアリアムの進むべき一つの方向が見えてきたような気がしました。さらに多くの買参人が通るであろうコーナーにわざとブルーパフュームを配置しさりげなく香りをアピールするなど細かい配慮に頭が下がりました。

企画して頂きました大田花きの平様、創作のFLOWERS NESTの冨吉様 ありがとうございました。

2012-02-27 18:33:00

 5年前になりますが県農政事務所の尾方氏(既に退職)の熱意により札幌農試より取り寄せて頂いた「札幌1号」、中央アジアのカザフスタン及びシベリアに両親を持つこの花は1年試作の後、熊本県八代にて大田花卉の宍戸氏のもと「ブルーパフューム」と命名され一般に流通を開始。ほどなく販売権が民間の種苗会社に譲渡され今年は全国的な出荷が見込まれます。上手く産地間のリレー出荷が出来れば問題はないのですが、蓋を開けてみなければ分からず非常に危惧しているところです。

 そこで熊本市としては得意の曲げ加工を施してみました。その名も「曲がる!パヒューム」。評価はエンドユーザーが決めるとして産地のこだわりを付加してみました。加えて言うならば彼女の特徴の一つ甘いバニラ臭、気まぐれな彼女は時としてネギ臭がする時もありますがこれはちょっとしたストレス(暑さ、乾燥、強光など)が原因です。もっと寛容に良いところを認めてあげようではありませんか。

寒い時期の咲き方としては季咲のように丸くならず写真のとおりです。日持ちも良く3週間ほど楽しめます。曲げ加工は全体の約2割ほどです。

『something blue』 遠い外国から来た「ブルーパフューム」よろしくお願いします。本日より販売開始です。

こちらは販売3週目に突入のアリアム「グリーンベリー」。自然かつ不規則に曲がったステムにグリーンの実のアリアム、順調に出荷は増えています。