お知らせ

2012-06-05 18:44:00

 昨日のアリアム丹頂の販売を最後に23年産切り花生産がすべて終了しました。お取引下さった各市場の皆様、今回も大変お世話になりありがとうございました。本年産の反省点としてはまず、①需要と供給のバランスを欠いた出荷で非常に波の激しかったこと、②大量の優品出荷がたびたびあったこと、③後半の露地物において曲がりの弱いものがあったことなど・・・いくつもの課題を残す結果となりました。これらの問題点については次年度に向け反省し改善していくつ予定です。それでも支えてくださった市場の皆様には感謝するしだいです。重ね重ねありがとうございました。

 先々週から始まっている、れんこんの出荷もここにきて急激に出荷の要望が高まってきました。当地区のれんこんは「高砂れんこん」のブランド名でJA中島を通じて全国に出荷されています。日本一の早掘りの産地としてかなりの長い歴史を誇ります。早掘りの名に負けじと、ご覧のようにまだまだ葉っぱが青い状態(通常葉が枯れかかってから十分にれんこんが肥大してからの出荷が主流)で出荷するので外も中も真っ白で、甘く柔らかくそして”シャキッ”とした食感が特徴です。人間の成長に置き換えたら丁度中学生くらいでしょうか。これをまだ暗い朝4時半より掘り取りを開始し昼には全国に向け送り出します。「高砂れんこん」よろしくお願いします。

 大量の堆肥と上質な有機肥料を施した、とろとろの柔らかい特別な圃場で栽培したれんこんを「瞬!れんこん」として販売を予定しています。ぜひ一度お試しくださいませ。今月の下旬20日~25日の出荷予定になります。

 先の農業新聞に2030年の農業従事者の平均年齢は72歳、人数は今より半減するとありました。このままでは農業者は絶滅危惧種ですね。どうしてこのような状態になってしまったのでしょうか。TPPにうわべの反対を表明していた鹿野農相。中国人スパイと繋がっていたと分かるや即辞任。このように頭の良い方はチャッカリ老後の事は考えておられるようで、単純な農家が輸出すればしっかり儲かる仕組みを考えてられた様で。真面目な農家は1年2年の赤字ですぐに生産を止める事はありません。この事が現在の食料供給の安定を生み出しているのが理解して頂きたいものです。株式会社にそれが出来るのでしょうか!。

 他人を責めるのは簡単ですがまずは自らオールを漕いで前に出ましょう。競争が少なくなる業界は逆にチャンスですよ!。夢と希望を持った方々にぜひとも加わって頂きたいものです。

これは来年のれんこんの種になるものです。れんこんだってこうやって何千年と次世代に生命を繋いでいます。農業はたかだか数十年でレッドデータブックですよ。これからどうするか、なぜこうなったかもう一度考える時期に来てます。

2012-05-19 21:57:00

本年産の「スネークボール」も14日月曜日を持って完全に終了しました。昨年12月から出荷していましたので丁度半年の長きにわたってご愛顧頂きありがとうございました。商品としての完成度にこだわるがあまり思いのほか出荷数量が伸びなかったのが反省点ですが、今更妥協するのも後退するようで致しなかったと感じております。画像は朝から何気に付けたテレビにスネークが使ってあり思わず記録。フジ系の僕らの時代と言う番組だったかな。

妥協しなかったことへのご褒美として記憶に焼きつけようと思います。ありがとうございます。

「物言わぬメッセージを品物に乗せる」。格好良すぎるけどこれからも持ち続けたいポリシーです。

2012-05-15 19:38:00

当部会の今季の最後を飾るのは、明日より本出荷となるその名もアリアム「昇龍」。商品規格150㎝を軽く超えるこの花は、開業をまじかにした東京スカイツリーに合わせたようにデビューしました。閉塞感漂うこのご時世、今年の干支の辰と共に大きく舞昇る思いで命名しました。曲げに使った仕掛けもドラゴン柳と、こじつけと言われそうなこだわり様で、スネークボールをマイクロとするとこの花はギカントで対極に位置する。

中途半端だとインパクトに欠け風穴は開かない。弱弱しい気持ちではこの花を曲げることは出来ず、まさに人と植物とのガチの対決。そうやって生まれたこの花。

この世に生まれながらも人知れず消えていった、たくさんの新しい花達。スクラップ&ビルドそれでも作り続ける。長引くデフレの中そのスピードは遅くなりながらも力強く前へ前へ。私たち生産者はある意味役者と同じで、舞台で演じる時良い観客がいて初めて良い役者へと成長できると思っています。そんな思いを込めこの花を手掛けてきました。作り手の思い、飾る人の思い、そして見る人の思いが高く舞上がることを祈って。

 

2012-05-05 20:22:00

ゴールデンウィークも残すところあと一日、世間では楽しい思い出も沢山残せているのではないのでしょうか。しかし花農家にとっては今年はまさにカマダスウィーク?になってしまいました。年明けての低温低日照で出遅れていた分が、4月になってからの好天で前進、さらには朝の冷え込みも緩く、ハウスの中央から隅まで綺麗に咲きそろってご覧の状況になりました。ここ3週間はこの花の出荷調整作業で他の作業はほとんど手つかずの状態。そして悪いことに一番出荷を控えたいGWに部会全体で最大のピークを迎えることになりました。まさに最悪のド・ストライク!でした。ここに市場関係者の皆様、大変ご迷惑をおかけしたことをお詫びするとともに、生産側も努力のしようが無い状況だったことをご理解ください。ご安心ください嵐は去りました。そして気力も去りました。この花の限界も感じました。ここしばらくは来週デビューする新商品の販売戦略を含めて、今後のやり方を考えてみたいと思います。

 スネークボールに関しては数量減のため注文対応とさせていただきますが、昨年より1が月早く終了の予定です。

 

2012-04-11 16:29:00

 昨年11月から出荷を続けていたハウスもいよいよ終える時を迎えました。よく見ると、まだまだ花達も残ってはいるのです。しかし第二ハウスの花が仕上がってきたことと、後作のハウスれんこんを促成出荷するためにはこのタイミングを外せません。泣く泣くの作業になりますが、土に還してあげて次の命にバトンを繋げと思っての作業です。

 さらに重要な意味合いとして、土壌を現在の酸化(畑)の状態から還元(水田)の状態に切り替え病害虫の減少や土壌の科学性及び物理性を改善する狙いもあります。れんこんの出荷を含め、まさに一石三鳥の大事な作業になります。この慌ただしくもダイナミックな一連の作業を時系列で紹介します。

    4月2日の15時の状況

少し固めなものまで含めて昼過ぎのギリギリまで収穫していました。フラワーネット以外の物はあらかじめ片づけていたので、ネットを回収後に早速肥料を散布します。花栽培後の残肥を考えてぼかし肥料を中心に控えめに投入します。このブレンドキャスターを使い均等に600坪のこのハウスに散布します。

    20時の状況

縦に横に、さらに縦に耕耘し終える頃にはすっかり暗くなりヘッドライトを付けての作業となりました。たぶん近くの人はライトを点けての作業を不思議がってたはずです。整地し終えたら地下水のポンプを起動することで入水し、今日を終えます。

   アリアム「シルバースプリング」が明りに照らされ宝石のように輝いていたので、思わず撮影。

    4日15時の状況

翌日が全国的な大荒れ(台風並み)の天気と花の出荷で一日置いてからの作業になりました。600坪すべて植え込むのに3日程かかりました。植える種は今でも食べれるれんこんその物なんです。

近くのれんこんの篤農家、川上さん(兄)から素晴らしい品種の種を少し分けてもらいました。早速比較試験させてもらいます。それにしても立派なれんこんです。

     7日の朝

 全ての作業が完了しました。ここの畑のれんこんは有機物が豊富な為、ねっとりした土で柔らかくてシャキシャキした最高のれんこんが出来ます。『瞬!れんこん』として昨年から一部販売を始めました。特設コーナーで生育状況など報告したいと思います。興味を持たれた方はぜひ一度食されてみてください。6月からの販売になります。

 この状態から2か月あまりで新れんこんが出来るとは誰が想像できるでしょう。つくづく蓮の成長力に感心させられます。こうご期待!