昨年12月より出荷していたアリウム類の出荷も、先月末の「スネークボール」及び「昇龍」をもってすべて終了したことを報告いたします。長期間のお取引ありがとうございました。ここにお礼と感謝をお伝えいたします。
出荷の終了に合わせて、個人生産者として3年目の総決算として関西圏の市場に販売状況の視察に行ってきました。生産側の理論と販売側の理論のずれをなくすのが主な目的ですが、消費の現場をただ純粋に見たいのいうのが正直なところです。自分の生産した品物が現場でどう評価され、売れているのか又は売れてないのかを拝見するのは多少の勇気もいります。市場内に多数ある仲卸を前に、一度は遠ざかった足をせっかく来たんだからと訪問し、ヒアリングするのも覚悟もいりますが、生の声を聞ける貴重な体験です。色々と書きたいこともありますが、結論から言うと生産者、市場(花屋さん含む)及び消費者がすべての立場で利益が出ることが大事ということでしょうか。ごく当たり前のことですがこれが意外と難しいのが現状です。
安易に今売れている物の類似品を作って手っ取り早く儲けるのは、簡単なこと。作る側が信念を持って買って頂けるその思いを伝える。だから感動があり喜びもある。花は人である。花が人を作る。そのモチベーションを高く持ち続けなければメッキはいずれ剥がれるであろう。何時、誰にポテンシャルの高い花をどのようにして作るのか!この一点にフォーカスをキッチリ合わせ行きたいと思います。狙うところは、自分らしさでありそう来たかと思っていただきたいところ。しばらくはれんこんの作業をのんびり行いながら、来季に向け構想を練りたいと思います。
今年は特に国外に対して大きく実績を積むことが出来た年でもあります。しかし病害虫発生時の検疫の問題や安定量の確保などクリアする課題も沢山あります。来季に向かってそれら問題点をクリアし、国内の販売と合わせてさらに努力を怠らないようにしたいと思います。
生花としてのアリウムの出荷は終わりましたが、今期より本格的にドライアリューム(仮称)に挑戦し、出荷の準備をしています。現時点ではピンとこないと思いますが、秋口の需要期に向け仕上げていきたいと思います。
低温及び悪天候で遅れていた花達も、ゴールデンウイーク目掛けて一気に咲き揃いました。当然日々の作業に追われ、せっかくの連休もいつの間にか過ぎてしまいました。ふと気が付くと、当園のアリューム類の出荷も最終の二アイテムを残すのみとなりました。年が明けてからずっと選花と出荷の繰り返しで当HPの更新もままならず、さぼった事大変申し訳ありませんでした。ここに来て気分的に少し時間もでき作業も落ち着いてきましたので、近況及びこれからの出荷物などを紹介も兼ねながら、相変わらずのんびりではございますがこれからも頑張らせていただこうと思います。
先ずは「花時間」と並び花業界二大雑誌の「フローリスト」の取材を受けさせていただきました。取材そのものは2月に行われたのですが、掲載は先月(4月号)にしていただきました。終始フランクに雑談形式での取材に緊張することも無く、農民の素直な気持ちが出せたものと思います。負けず嫌いで自己主張が強く頑固、自己満足の一方的な思い込みで今まで行ってきた花栽培ではありますが、10年20年と続けることで、世の中の誰かにその思いが伝わっていた事が非常に嬉しく、願は必ず届くと再認識できた取材でした。まだまだ私は精神的にも技術的にも中途半端な人間、この歴史ある雑誌にも過去に紹介された幾多の生産者や産地。また紹介されなくても優秀な生産者はたくさん居られることでしょう。そういった方々ノ中でやっと新しいスタートラインに立てたものと思います。「出してる花が商品」ではなく「作っている生産者そのものが商品」この気持ちに立ち返り、これまでの先人に恥じることの無いように気を引き締め、花業界の活性化の一翼を少しでも担えるように、更なる努力して行きたいとと思います。このような遠方に取材に来ていただいたT様、この場を借りて改めてお礼を述べさせて頂きます。
ありがとうございました。
続いて近況報告でブプレリュームは先月末で終了し、ブルーパフューム、シュベルティー、シクラム及びクリストフィーも先月半ばで終了しました。現在はスネークボールが引き続き出荷中で、いよいよ来週から当園の大トリ「昇龍」の出荷も始まります。植物にしては異色なメタリック調の色合いももかなり乗ってきて、仕上げのステージになってきました。一年の内の半分以上をこの様な曲りに携わっているせいか、無意識にライン(曲り)に過剰反応してしまう自分がいます(笑)。しかし、この一瞬異常かなと思われるこの反応は実は正常な反応で、太古の昔から男性は健康で丈夫な赤ちゃんを産める女性を、ウエストのクビレ(決して細いというわけではない)で判断するという、言わば進化の過程で会得し実用的にDNA刻み込まれたことでありことをお伝えしときます。狙った通りには曲がらぬことも多々あり、半ば偶然的要素も加えながら曲りは進化していきます。1.5m越えのこの花の、艶めかしい曲がりをお見せするのも近づいています。「棺桶級の出荷箱」になりますので、決して火葬するなどお間違えの無いように。ご期待ください。
また蓮根の栽培も同時に行っていまして、こちらは今月末からの出荷になりそうです。改めてご紹介いたします。
年末年始に大寒波襲来と施設被害を心配いたしましたが、大した被害もなく無事新しい年を迎えることが出来ました。改めて、明けましておめでとうございます。先の衆院戦ではアベノミクスの継承が選択され、成長戦略をさらに推し進め「今の道を進む」との審判が下されました。選挙戦では農業問題はほとんど触れられませんでした。逆を言えば、保守的な農業者の反感を買うのを避けるためだったのでしょう。TPPに高齢化に人口減少社会と問題山積の現状は待った無しの危機的状況のはずにも関わらず、何の争点にも上がらなかったのはいかがなものか。
そのような状況の中で唯一明るさを感じたのは地場新聞の熊日に、有機ベビーリーフで日本一の生産量を誇る果実堂(熊本市)がトヨタ自動車と業務提携(資本参加)し、トヨタ自動車の資本が生産法人の果実堂に入ったという記事が目に留まりました。これで果実堂は更なる生産の効率化としてトヨタの「カイゼン」という絶好のノウハウという果実を手に入れたのだ。トヨタにしても先に農業生産法人は立ち上げているものの成功事例としてのノウハウを吸収する事が出来、まさにウィンウィンの関係となる。民間企業の蓄積されたノウハウを農業界に下ろす事は、今まで保護という規制の檻に閉じ込められ保守的というか、なかなか進化出来ずにきた農業界のよき見本となることをぜひとも期待し、今後の見本としたいところです。
現場は2日より採花作業が始まり5日の初市に向け、アリアム「スネークボール」が本日初出荷を迎える事が出来ました。使われる方の「ニヤリ」とされる事を思いながらの作業。一つ一つの曲りに想いを馳せながらトラックに揺られていきました。「今年は今年の曲げがある!」との思いを込め当園のオリジナルアリューム「スネークボール」が旅立っていきました。
昨年12月半ばより継続出荷の「ダンシングパフューム」も同時に旅立ち、こちらはさらに遠く海の向こうまで販路を広げてきました。ローカルな商材をグローバルなツールを駆使し、欲しい方に届けるサービスもさらに進んでいくことでしょう。定番のブプレリュームも関西エリアに向け初荷として送り出しました。と、わずかな正月休みでしたが裏方の仕事はこんなものですよ。吹けば飛ぶような個人商店ではありますが、今年も精一杯頑張らせていただきます。
木村園芸を今年もご愛顧お願い申し上げます。
2015年元旦
木村園芸園主 木村敏朗
パンジービオラを中心とした花壇苗の販売も開始から一か月半が過ぎようとしています。残量も後1/4程ほどになりました。こんな町はずれの片田舎まで来てくれるのかと心配もありましたが結果、遠くは宮崎、佐賀及び福岡からも来店いただきまたその約9割近くがリピートのお客様でした。本当にありがとうございました。また一年間、モチベーションを維持する元気の元を頂いた気がいたします。比較的近距離の方は、数回に渡って来て頂くこともありますが、大多数は年1回のここでの出会いとなります。来て頂けるかどうかで、私は自分の商品価値に対して審判を受けることになるのですが、常に思うのは「いつもと変わらない物を作り続ける」と言うことです。ブランドとは信用の約束事、売れないから手を抜く又はコストを下げる、そんな思いに駆られることもあるでしょうが食品偽装が横行する現在、食べ物じゃないのにそこまでしなくてもと思われるかもしれません。しかし口にできないから余計に”見えないもの”への信用が重要になってくるものと私は思います。
もう一つ感じたことは、お金の高い安いでは無く、これから咲くであろう6~7か月間の満足に対して対価を払われていると感じました。価格より前にお客様の前に十二分に咲ききる花を届ける事こそ当園の基本としたいところです。今年も残すところあと一か月です。以後の予定としましては今月一杯は通常販売で、12月からはXmasセールを行いたいと思います。今まで売らなかった寄せ植えや見本鉢も販売したいと思います。追ってまた連絡いたします。
替わって切り花『ブプレリューム』が明日より採花の予定となりました。台風とその後の低温で昨年より10日ほど遅れての出荷開始ですが、その分ボリューム良く仕上がっております。添え花としてご主人様を最高に引き立てることを生きがいとして、目立たず騒がずひっそりと存在感をしめしたいと思います。この花を作る上でのポイントは「ひとつ前で与えない事」・・・水・・・肥料・・・光・・・しかし風だけは、しなやかさの中に強さを持たせるために十分に与えること。そんな『ブプレリューム』ですが今週から来年の4月まで継続出荷いたします。皆様よろしくお願いいたします。
ついでにアリアム類の生育状況を報告したいと思います。急いでるのが「ブルーパフューム」でちらほら咲きかけの個体もあります。昨年より1ヶ月前進の12月中頃から出荷の予定です。
次に「スネークボール」は後半月で曲げ付け開始でしょうか?雨が多かったため生殖への切り替えが若干遅れてます。
最後にプレミアムなアリューム
その名も「THE Xmas シュベルティ」
半年早めた超!超!促成のシュベルティ・・・
この子の欠点は短足極まりないこと、現在15㎝目標30㎝!これほど貴重な1㎝があるだろうか。
早い者勝ちです(笑)
スーパー台風として非常に心配された台風19号も、九州にさしたる被害を残すことなく去っていこうとしています。以後進路上にある地区の方々にも被害の無いことを祈りたいと思います。
さて、当初より15日と予定しておりました販売日を、想定外の台風接近の為1日遅らすこと16日と決定いたしました。苗その物はかなり開花しているのですが、コンテナへの寄せ植えやハンギングなど装飾が台風接近で間に合っておりませんがそこは随時整えていこうと思います。
パンジーでは昨年好評だったフリル咲の『ミュシャ』や黒フリルの『ブラック・ムーン』が注目!よく咲くスミレも中輪パンジーとして、5色を追加し充実のラインナップになりました。
ビオラではソーベットの新作群にモモカの新作群が良い状態で仕上がっています。特にソーベットの『イエロー・ピンク・JP』と『モルフォ』は大注目!!です。レア物の『江原ビオラ』に『タイガー・アイ』も少ないですが準備できました。
それ以外ではネメシアの進化系『サンサシア』で昨年大好評の『チェリー・オン・アイス』を始め全6色を揃えました。コンテナ系では当店オリジナルで昨年までに150基位は販売したであろう大好評の『額縁ハンギング』を、40基追加作製し、新彩色を施しています。まだまだ細かいところまでお伝えできませんが、このような感じで2014年秋パンジービオラの販売を開始したいと思います。
PS:過去の開花速報を開示しますので開花の参考にして頂きたく思います。
木村園芸 園主
新たに作製し彩色を施した額縁ハンギング