<< いろいろな葛藤の末、昇龍になる事無き土に還る花達 >>
もうさすがに限界である。当サイトでは批判めいたことは言いたくはなかったのですが、さすがにこれだけは言わせていただきたい。先の記事でアリアム類全終了とお伝えしたのですが、当の昔(具体的には5月半ば)に圃場から消え去ったはずのアリアム「昇龍」が現在でも出荷されているのである。当園で低温で管理できるハウスで創意工夫しても先月末が限界の花である。それが現在も出荷されているのである。出荷元はおそらく保冷庫と推測できる。かれこれ三週間近くこの状態での出荷である。百歩譲って先方の市場にその事をお伝えしての事ならまだしも、偽装しての出荷に同じ近隣産地の生産者として許しがたいものがある。また曲げそこないの二級品が地元市場ならいいだろうと、名を替え出荷されている。その品物がさらに名を替え首都圏に転送されることは、普通の生産者なら直ぐに推測できるだろうに。普通の生産品ならまだしも、このような尖った商品でである。その近隣産地とは私が二年前まで在籍した部会の事である。一つだけ付け加えておくと、この「昇龍」に関しては辞める三年前から球根の手配から試作、仕立て方、ネーミング及び出荷形態まで全て私がプロデュースした花である。しかし部会在籍中の事であるから出すなとは言わない。辞めた後は、市場の棲み分けを断り地元の新聞に自分たちの花として投稿し、展覧会に出品する有り様。決して行儀良いとは言えないこれらの行動はまだ我慢できる範囲である。
二年間沈黙を続けたが、我慢も限界に近づいた時、消費者を裏切り、過去築き上げたものが崩れ去ろうとしている今、部会を辞めた理由を少しだけお伝えしたい。実は画像の曲げを行うことで仲間内から金を徴収されていたのです(3年で見直すはずが4年間50銭/1本当り、払い続け以降は元を取る?まで継続と)。部会内の事である。今まで共に苦楽をしてきた仲間にである。周りの技術はこっそり盗み、己の権利は思いっきり主張。挙句の果てには偽装ときた。二年間で計8万本の丹頂を圃場破棄し続けたのも、6年間代表を務め、「踊る丹頂」のブランド化に努めてきた結果の事で、抜けた部会に迷惑を掛けたくない思いからである。
しかしこれもこれで終わり、これ以上好き放題にはさせない覚悟を決めました。同じ農業生産者として人間性、消費者を裏切る組織としての背信行為、上の権利消失間際のチッポケナ技術に対する横柄な態度に今後の花卉業界の為には膿を出させていただく覚悟です。真面目な生産者が馬鹿を見ない為にも、今後はシフトレバーを一段上げて望みたいと思います。
6月1日(月曜日)のアリアム「昇龍」の販売を持って、26年産のアリアムを含めた全ての切り花の販売が終了致しましたことをご報告いたします。期間中お取引いただいた市場様を始め仲卸様、及び花店様そして木村園芸の花を愛しご利用いただいたすべての人々に生産者として感謝とお礼を申し上げます。ありがとうございました。
今年度の反省と次年度に向け、最後に販売の現場にリサーチも含め行ってきました。明確な目標もなくただ現場の空気を肌で感じたいばかりの視察旅行でしたが、なんとなく?感じたものは常に時代は移りゆく事と、継続性がなければ替わりは幾らでもでもあると言う現実でした。まさに競争の最前線のシビアな空気の中で感じ得たものは生産者として消費者を決して裏切る事無く、真面目に真摯な姿勢で臨む事でした。お金を頂いいると言うことに対し作り手としてはもっと謙虚になるべきだとも感じ得ました。
生産の現場では「TPP]で大揺れの昨今、花の世界ではもともと自由化されて入れ、縮小する国内市場を尻目に各市場輸出に向けた動きが活発になってきました。「スネークボール」「ダンシングパフューム」そしてこの「昇龍」と輸出実績を積み上げることが出来ました。さらにこの流れは大きくなるものと思われ、それに対応する経営もこれからは重要になってくるではないでしょうか。
これから何が売れますか?とか野暮な質問は無しとして、常に一歩前に出るべく空想を巡らせこれから消費者への提案を行い続ける事こそ大事だと理解しました。生産者が勝手に思う”売れるもの”実際の消費の現場での”売れるもの”このギャップを少しでも少なくする為にもこの空気から何かを感じたかったのかもしれません。ここ暫くは頭を空にして、れんこん作業をのんびりと行い、また秋に向けての構想を練りたいと思います。
昨年の12月から継続出荷していた「スネークボール」も5月26日の販売で終了しました。最後までご注文頂き応えられなかった事をお詫びすると共に次年度はさらに出荷期間の拡大を図っていきたいと思います。
<< 市場の熟度を鑑み、昇龍としての生産を見送った区画 >>
「昇龍」になれなかった花達ではあるが、地元市場だからと名前を変えて出荷し何でもかんでもお金にする姿勢はブランド確立には程遠いと感じ苦言を呈する。また冷蔵貯蔵した物をフレッシュ品として出荷するのも理解できない。まだまだ不安定要素は多々ありますが最後に残るのは本物だけと信じ、一人になっての三年目を迎えたいと思います。
2014/06/07 木村園芸 代表 木村敏朗
当地区の早出しレンコンの植え付けも完了し、また三月から四月にかけて花の最大需要期も過ぎ、慌ただしい中も少しづつ落ち着きを取り戻しつつあります。しばらく間が空いてしまい、まずは現況報告から致します。
11月より出荷継続していたブプレリュームは3月末を持ちまして完全に終了いたしました。卒業に入学、歓送迎に退任式と後半に向かって重要も盛り上がり、たくさんのご利用いただきありがとうございました。添え花としてお役に立てたでしょうか。また秋の11月に出会えるように頑張りたいと思います。
次は今週末で出荷終了となるブルーパフューム(曲げ仕様)改め「ダンシングパフューム」。1月からの継続出荷でこの名前も定着しつつあると担当者様から伺うことが出来、来季に向けさらに改良を加えてまいりたいと思います。後続産地の長野産も出始めてきており、タイミングよく切り替わることが出来たのではないでしょうか。
また3月半ばより多種多様なアリューム類がデビューしてきました。やはりアリアムは季節商材、春はアリアムの爆発する時期です。爆発と言えば「シュベルティ」!
出荷開始から1か月過ぎたこの花、現在は無加温ハウスにて、最大直径50㎝級の巨星スターマインを打ち上げております。しかしながら打ち上げ後の箱詰めの大変さを、この子は知らないと思います。お転婆な生産者泣かせの娘です。
シクラムも始まりました。独特の香り?臭い?がしますが確実にファンがいます。腕利きのデザイナーには格好のアイテムです。
クリストフィーも始まりました。ソフトな雰囲気に光沢ある紫の花弁が魅力的です。徐々に丈も伸びてきました。
スネーク丹頂も従来の「丹頂」のスネーク仕立てとして発表しました。提案商材ですが今後の需要の推移を見守りたいと思います。
前回記述していた「農業技術体系/花卉編」の追録に協力させて頂きました。無事製本が完了し、ご褒美にその一部を送って頂きました。まだまだ未熟者ではございますが、花卉業界の為頑張らせていただきたいと改めて思い、さらに一歩前にを念頭に置き努力していこうと決意いたしました。今後も出荷を控えた品種もあり気を抜けません。最後まで頑張っていきたいと思います。
新年明けましておめでとうございます。年末年始と好天に恵まれ、ゆっくりする間も無く4日の初市に合わせ、2日より発送の準備と、慌ただしい午年の幕開けでした。既に出荷中の「スネークボール」は量がまとまってきました。そしていよいよ明日から「ブルーパフューム」が出荷の運びとなりました。それぞれ昨年より10日あまり早い出荷となっています。皆様、ご愛顧の程よろしくお願い申し上げます。
とあるグループから離脱し、完全な個人出荷となって約一年余りがたちました。当初はどうなることやらと心配もしましたが、皆様のご協力で何とか持ちこたえております。何が一番変わったかの問いには「緊張感」。この言葉がズバリ当てはまります。何の後ろ立てもない現在、すべての作業にこの言葉が付きまといます。誰知れぬ辺境の地で、埃のように消え去る運命でも、何かしら人の役に立っている。何かしら世の為に成っていると思い願いながらの日々、行き着くゴールは緊張の対極にある喜びのみ。昔、幾重にもベールで包まれていた頃には見えなかった世界も、今ではスッキリ晴れ渡り視界は良好!いくつもの壁に守られ、寄り添い内側から権利だけ主張する羊の群れにはなりまいと、自分を奮い立たせながら、今年一年を駆け抜けようと思います。
余談ですが、近く農文協さんから農業技術体系/花卉編の改定版が発行されます。言わば農業界のバイブルに当たります。この書籍のアリューム部門に生産者事例として、原稿作成を依頼されました。アリュームと言う狭いカテゴリーですが、今まで苦労しながらも、携わり普及してこられた先人たちに感謝すると共に、今私が持っている少しばかりの知識を盛り込みました。そうする事が恩返しでもあり、自分が次のステップに行く事の出来る大事なバネになるはずと思ったからです。専門書ですが、見る機会が有りましたならアリュームに対する私の思いが伝わると思います。
丙午生まれの年男ですが、今年もどうぞ今年もよろしくお願いいたします。
今朝の採花時の状態
スポーツを観戦していて観客に感動を与えるのは、参加する選手の一人ひとりが自己の最高を目指し、努力するがこそ成し得るものじゃないでしょうか。戦後の国民総中流社会を経て、今また格差社会との声が強くなりつつも、変な平等社会の声に多少の違和感を感じる。弱きを踏みつけることも、無視しようとも思わない。グループを組んで協力することもやぶさかではない。しかし個々の人間が常に先を目指して進まなければ明るい未来は開けないし、展望も持てない。ある市場の担当者は言う、「この花はこうこうこう有るべきですよ」。しかし生産者は100人いれば100通りの思いで花作りに努めている。そこに明確な答えは無く、50%の作り手のエゴと50%の買われた後への膨らます喜びの空想に他ならない。
野菜ではなくなぜ花作りを選んだか?
それは野菜より強くそれを世に問いたいため。投げたボールがどのような形で帰ってくるか見ることこそ、この仕事の充実感を得るところ。
常に一等賞を目指したい。または目指せるように努力したい。ここ田舎からそのようなメッセージを出すには地道に武器を磨くしかない。そしてそれを世に問うてみたい。そういう一つ一つの個人の思いが集まる市場だからこそ、それに魅力を感じる消費者、買参が集まる。
結果、市場が活気づく。
結果、生産者が活気づく。
おのずと日本が活気づく。
シンプルだけどその元は、それぞれの胸の中の熱い思いから。そして思いの波は川上から川下へゆっくり流れる。
最近の曇天で生育遅れが心配されましたが、本日よりアリアム「スネークボール」の出荷を迎えました。年の瀬まぎわで、微妙なタイミングで、暫くは様子見です。2014年明けてからの本出荷に備えたいと思います。具体的には1月4日の初市後の6日販売からになります。
今年は今年の曲げがある!2013年産スネーク、始まります。
よろしくお願い申し上げます。
一把は10本結束です。
それを5括りで50本/1ケースになります。