現地での確認も出来ず、本人と話し合うことも出来ず収束する運びとなりました。お騒がせの一週間ではありましたが、私の完敗である。何時から日本人は細かい規則がないと平気で道を外すようになったのか。常識やモラルは何処に行ったのか。花はもとより野菜及び果物は紛れもない生鮮農産物である。その全ての農産物は収穫された瞬間から死に腐敗に進むのが常識的に理解できる。それが判っていながら「生産調整?」と言う理由づけでで無期限の貯蔵を可能にする。もはやそこには消費者は存在せず、産地のエゴのみがまかり通る。これを組織グループとして担保し、お墨付きを付けられたのでは個人の私としてはもはや敵わぬ相手である。少なくとも私の知っているほとんどの産地は、鮮度保持には相当の注意と努力を行っている。早朝の採花から始まり、選花、輸送及び販売をすべてコールドチェーンで行い又はそうすべく努力している。採花日表示を有利販売に繋げるなど川上から川下まで一体となった取り組みが必要不可欠となっている今、川上がこのような有様は、一連の努力を根底から裏切る行為ではないのか。適当な時に切りだめをしておいて、相場を見ながら高いときに出荷する。競合するライバルが居なくなってからこっそりと出す。もうこうなっては相場なんて在ったものではない。
個人としての出荷なら私は何も言うことは無い。1年貯蔵しようが、10万年貯蔵しようが個人が責任を負うからである。組織のブランド名を明記し出荷するからそこに悪意を感じるのである。今まで20年近く花を作ってきただろう。今まで自分の花を作り上げることが出来たか?出来てないだろう。なぜならば消費者を無視した花作りを延々と行ってきたからだと忠告したい。そしてまた今回も。これが現在の部会の代表であり、熊本のアリアムの代表とは誠に残念である。本来なら真っ先に汚名挽回に打って出るのが当然の職責ではないのか。本人自らやってるのでそれはかなわぬとしても。メンバーから金を集め、組織の名を付けて貯蔵物を相場に応じて出すこれら行為は、もはや良心の欠片も感じられない。花担当がいてのこの有り様である。残念ながらこれからも未来永劫この行為は続くのでしょう。
母の日のカーネーションの貯蔵問題で消費者を裏切る行為が取り返しのつかない状態を招くと業界は痛い程学んだのはないのか。先の地元花市場の株主総会での質疑応答で「出荷バケツを市場が責任もって洗って頂けないか」との事。新鮮な花を日持ちさせようと、切り口からのバクテリアの侵入による導管の詰まりを少しでも無くしたいとの思いである。貯蔵中に水替えするはずもなく、もはやこれら話とは次元の違う話である。普通の生産者はこのような些細なことでも注意を払いながら作業を行っているのである。「大きく立派な鯛でも腐る時は腹の中から」とはよく言ったものである。
ことさら花の業界は長期衰退を経ている。なので花業界は「花っていいよね!」キャンペーンを始めフラワーバレンタインやいい夫婦の日や母、父の日と何かと盛り上げようと消費啓発に躍起である。そのベースにあるのは日持ちする花であって当然の事である。今一度胸に手を当てて聞いてほしい。花作りが金作りになっていないか。業界に出荷調整と言う名の保存の明確な取り決めは無いかもしれないが、だからと言って自分ならどっちの花を買うかは判りきった事である。今後は組織の自浄作用に期待したいが、このような守られ方をした部会が衰退し、消えていった例は枚挙にいとまがない。消費者に支持されたければモラルや良心は持ち合わせて当然である。次作から「昇龍」から名前を変える予定である。決して退散したのではない。来年も同じことを繰り返すことを回避すると共に、このままではこの花の成長は望めないと思うからである。だからこれからも遠慮なくこの最新技術「生産調整」をグループ全体で堂々と行使して頂きたい。もはや私には関係のない話である。最終消費者を含めた市場が審判を下すと信じているからである。今回、組織として一人の人間を守ったのかもしれない、金額にしてたかだか数十万円である。しかしブランドとしての信用低下は計り知れないであろう。禍根を残す結果となった事を残念と思いながらも、個人生産者としては数十年に渡り追い風になろう。
私もまだ子供を育て実社会で当面生きていかなければならない。余りこのようなことを続けていては生きづらくなる。だから今後は余り関わりを持たずに生きていこうと思う。そうすれば腹も立たないのである。そして何時か大輪の綺麗な花を咲かせたいのである。アリュームの花言葉は「くじけない心」、蓮は「清らかな心」両方叶えることなく迎えた今日である。
自分の気持ちの整理後は、一連の記事は削除予定である。なぜならば、こんな情けない話は早く忘れて前に進みたいのである。
<< いろいろな葛藤の末、昇龍になる事無き土に還る花達 >>
もうさすがに限界である。当サイトでは批判めいたことは言いたくはなかったのですが、さすがにこれだけは言わせていただきたい。先の記事でアリアム類全終了とお伝えしたのですが、当の昔(具体的には5月半ば)に圃場から消え去ったはずのアリアム「昇龍」が現在でも出荷されているのである。当園で低温で管理できるハウスで創意工夫しても先月末が限界の花である。それが現在も出荷されているのである。出荷元はおそらく保冷庫と推測できる。かれこれ三週間近くこの状態での出荷である。百歩譲って先方の市場にその事をお伝えしての事ならまだしも、偽装しての出荷に同じ近隣産地の生産者として許しがたいものがある。また曲げそこないの二級品が地元市場ならいいだろうと、名を替え出荷されている。その品物がさらに名を替え首都圏に転送されることは、普通の生産者なら直ぐに推測できるだろうに。普通の生産品ならまだしも、このような尖った商品でである。その近隣産地とは私が二年前まで在籍した部会の事である。一つだけ付け加えておくと、この「昇龍」に関しては辞める三年前から球根の手配から試作、仕立て方、ネーミング及び出荷形態まで全て私がプロデュースした花である。しかし部会在籍中の事であるから出すなとは言わない。辞めた後は、市場の棲み分けを断り地元の新聞に自分たちの花として投稿し、展覧会に出品する有り様。決して行儀良いとは言えないこれらの行動はまだ我慢できる範囲である。
二年間沈黙を続けたが、我慢も限界に近づいた時、消費者を裏切り、過去築き上げたものが崩れ去ろうとしている今、部会を辞めた理由を少しだけお伝えしたい。実は画像の曲げを行うことで仲間内から金を徴収されていたのです(3年で見直すはずが4年間50銭/1本当り、払い続け以降は元を取る?まで継続と)。部会内の事である。今まで共に苦楽をしてきた仲間にである。周りの技術はこっそり盗み、己の権利は思いっきり主張。挙句の果てには偽装ときた。二年間で計8万本の丹頂を圃場破棄し続けたのも、6年間代表を務め、「踊る丹頂」のブランド化に努めてきた結果の事で、抜けた部会に迷惑を掛けたくない思いからである。
しかしこれもこれで終わり、これ以上好き放題にはさせない覚悟を決めました。同じ農業生産者として人間性、消費者を裏切る組織としての背信行為、上の権利消失間際のチッポケナ技術に対する横柄な態度に今後の花卉業界の為には膿を出させていただく覚悟です。真面目な生産者が馬鹿を見ない為にも、今後はシフトレバーを一段上げて望みたいと思います。
6月1日(月曜日)のアリアム「昇龍」の販売を持って、26年産のアリアムを含めた全ての切り花の販売が終了致しましたことをご報告いたします。期間中お取引いただいた市場様を始め仲卸様、及び花店様そして木村園芸の花を愛しご利用いただいたすべての人々に生産者として感謝とお礼を申し上げます。ありがとうございました。
今年度の反省と次年度に向け、最後に販売の現場にリサーチも含め行ってきました。明確な目標もなくただ現場の空気を肌で感じたいばかりの視察旅行でしたが、なんとなく?感じたものは常に時代は移りゆく事と、継続性がなければ替わりは幾らでもでもあると言う現実でした。まさに競争の最前線のシビアな空気の中で感じ得たものは生産者として消費者を決して裏切る事無く、真面目に真摯な姿勢で臨む事でした。お金を頂いいると言うことに対し作り手としてはもっと謙虚になるべきだとも感じ得ました。
生産の現場では「TPP]で大揺れの昨今、花の世界ではもともと自由化されて入れ、縮小する国内市場を尻目に各市場輸出に向けた動きが活発になってきました。「スネークボール」「ダンシングパフューム」そしてこの「昇龍」と輸出実績を積み上げることが出来ました。さらにこの流れは大きくなるものと思われ、それに対応する経営もこれからは重要になってくるではないでしょうか。
これから何が売れますか?とか野暮な質問は無しとして、常に一歩前に出るべく空想を巡らせこれから消費者への提案を行い続ける事こそ大事だと理解しました。生産者が勝手に思う”売れるもの”実際の消費の現場での”売れるもの”このギャップを少しでも少なくする為にもこの空気から何かを感じたかったのかもしれません。ここ暫くは頭を空にして、れんこん作業をのんびりと行い、また秋に向けての構想を練りたいと思います。
昨年の12月から継続出荷していた「スネークボール」も5月26日の販売で終了しました。最後までご注文頂き応えられなかった事をお詫びすると共に次年度はさらに出荷期間の拡大を図っていきたいと思います。
<< 市場の熟度を鑑み、昇龍としての生産を見送った区画 >>
「昇龍」になれなかった花達ではあるが、地元市場だからと名前を変えて出荷し何でもかんでもお金にする姿勢はブランド確立には程遠いと感じ苦言を呈する。また冷蔵貯蔵した物をフレッシュ品として出荷するのも理解できない。まだまだ不安定要素は多々ありますが最後に残るのは本物だけと信じ、一人になっての三年目を迎えたいと思います。
2014/06/07 木村園芸 代表 木村敏朗
当地区の早出しレンコンの植え付けも完了し、また三月から四月にかけて花の最大需要期も過ぎ、慌ただしい中も少しづつ落ち着きを取り戻しつつあります。しばらく間が空いてしまい、まずは現況報告から致します。
11月より出荷継続していたブプレリュームは3月末を持ちまして完全に終了いたしました。卒業に入学、歓送迎に退任式と後半に向かって重要も盛り上がり、たくさんのご利用いただきありがとうございました。添え花としてお役に立てたでしょうか。また秋の11月に出会えるように頑張りたいと思います。
次は今週末で出荷終了となるブルーパフューム(曲げ仕様)改め「ダンシングパフューム」。1月からの継続出荷でこの名前も定着しつつあると担当者様から伺うことが出来、来季に向けさらに改良を加えてまいりたいと思います。後続産地の長野産も出始めてきており、タイミングよく切り替わることが出来たのではないでしょうか。
また3月半ばより多種多様なアリューム類がデビューしてきました。やはりアリアムは季節商材、春はアリアムの爆発する時期です。爆発と言えば「シュベルティ」!
出荷開始から1か月過ぎたこの花、現在は無加温ハウスにて、最大直径50㎝級の巨星スターマインを打ち上げております。しかしながら打ち上げ後の箱詰めの大変さを、この子は知らないと思います。お転婆な生産者泣かせの娘です。
シクラムも始まりました。独特の香り?臭い?がしますが確実にファンがいます。腕利きのデザイナーには格好のアイテムです。
クリストフィーも始まりました。ソフトな雰囲気に光沢ある紫の花弁が魅力的です。徐々に丈も伸びてきました。
スネーク丹頂も従来の「丹頂」のスネーク仕立てとして発表しました。提案商材ですが今後の需要の推移を見守りたいと思います。
前回記述していた「農業技術体系/花卉編」の追録に協力させて頂きました。無事製本が完了し、ご褒美にその一部を送って頂きました。まだまだ未熟者ではございますが、花卉業界の為頑張らせていただきたいと改めて思い、さらに一歩前にを念頭に置き努力していこうと決意いたしました。今後も出荷を控えた品種もあり気を抜けません。最後まで頑張っていきたいと思います。
新年明けましておめでとうございます。年末年始と好天に恵まれ、ゆっくりする間も無く4日の初市に合わせ、2日より発送の準備と、慌ただしい午年の幕開けでした。既に出荷中の「スネークボール」は量がまとまってきました。そしていよいよ明日から「ブルーパフューム」が出荷の運びとなりました。それぞれ昨年より10日あまり早い出荷となっています。皆様、ご愛顧の程よろしくお願い申し上げます。
とあるグループから離脱し、完全な個人出荷となって約一年余りがたちました。当初はどうなることやらと心配もしましたが、皆様のご協力で何とか持ちこたえております。何が一番変わったかの問いには「緊張感」。この言葉がズバリ当てはまります。何の後ろ立てもない現在、すべての作業にこの言葉が付きまといます。誰知れぬ辺境の地で、埃のように消え去る運命でも、何かしら人の役に立っている。何かしら世の為に成っていると思い願いながらの日々、行き着くゴールは緊張の対極にある喜びのみ。昔、幾重にもベールで包まれていた頃には見えなかった世界も、今ではスッキリ晴れ渡り視界は良好!いくつもの壁に守られ、寄り添い内側から権利だけ主張する羊の群れにはなりまいと、自分を奮い立たせながら、今年一年を駆け抜けようと思います。
余談ですが、近く農文協さんから農業技術体系/花卉編の改定版が発行されます。言わば農業界のバイブルに当たります。この書籍のアリューム部門に生産者事例として、原稿作成を依頼されました。アリュームと言う狭いカテゴリーですが、今まで苦労しながらも、携わり普及してこられた先人たちに感謝すると共に、今私が持っている少しばかりの知識を盛り込みました。そうする事が恩返しでもあり、自分が次のステップに行く事の出来る大事なバネになるはずと思ったからです。専門書ですが、見る機会が有りましたならアリュームに対する私の思いが伝わると思います。
丙午生まれの年男ですが、今年もどうぞ今年もよろしくお願いいたします。
今朝の採花時の状態